最新号・バックナンバー(会員限定)

【美術】佐竹美保原画展、富山で、魔法の世界へ

(富山県人2025年3月号)

 高岡市出身の挿絵画家、佐竹美保さんの原画展「魔法の世界へ」がTOYAMAキラリ5階ギャラリーで2月22日~3月23日まで開かれている。佐竹さんが本の表紙やカットに描いた原画110点を展示し、主催した富山市立図書館が所蔵する佐竹さんが絵を担当した本443冊も併設展示。3階の児童図書フロアにも262冊を並べ、作品を一挙紹介する。

 佐竹さんは、SFやファンタジーの挿絵画家として、古典や絵本、児童文学と幅広いジャンルの本に携わる。今回は「魔法」が出てくる作品の中から、「魔女の宅急便」や「シェーラ姫の冒険」、「新装版ハリー・ポッター」は全11巻の表紙絵と未使用の絵も1点披露する。愛嬌のある主人公の女の子や、毛の1本1本までを細かく描いたネコ、未来都市のようなファンタジーな風景、風やにおいも感じさせる作品が、物語の世界観を漂わせる。中面のカットは黒1色のペン画のシルエットで作品世界をかもす。