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【福光】棟方ゆかりの連携に期待

(富山県人2022年10月号)

 世界的な板画家、棟方志功が疎開して暮らした福光で、棟方に関連する行事を繰り広げる第6回「棟方まつり」が9月11日~13日に開かれた。初日には棟方の生誕地から青森県立美術館の杉本康雄館長が出席し、「棟方・青森・富山」と題して基調講演した。

 杉本館長は「棟方が7年近く福光に滞在したのは、人々の心の温かさがあったからだろう。ここでは生活の雰囲気を感じることができる。青森には生誕地、作品がある、倉敷では大原の信頼を得た。棟方は知れば知るほど幅広い才能の人。ゆかりの地が一緒になってもっと研究をし、発信していくとよい。来年の生誕120年記念展が、富山、青森、東京で開かれる。県全体に棟方を知ってもらえる機会となるとよい」などと話した。

 田中幹夫南砺市長との対談には、毎年まつりに来訪している大原美術館の大原謙一郎名誉館長も加わり、「棟方ゆかりの美術館同士が連携し、若年層への発信を図ろう」「地域同士が仲良くすることで良い国の姿に向かい、その時、棟方には力がある」などと、棟方パワーによる各地の盛り上がりに大きな期待を寄せた。